最近Renoiseを触り始めました。
Renoiseというのはシーケンサーの一種で、いわゆる音楽制作ツールになるわけですが…と解説する前に、百聞は一見にしかず。まずは実際にRenoiseの画面をご覧に入れましょう。ちょっと画質的に厳しいけどごめんなさい、雰囲気だけでも味わっていただければ。
♪「ゼルダの伝説 夢をみる島」より タルタル山脈
うーん名曲だ。あ、ちなみにこれ、実際のゲームの音楽を聴いて作った耳コピです。せっかくだから好きな曲を打ち込んでみるか、ってことで選んだのですが、この曲、実は音色の作り込みがかなり細かい。メロディのゲートタイムまわりが原曲の細やかさに程遠くなっちゃったけど、まぁそのあたりは目を瞑ってくれたまえよ。何様だよ。
さてRenoiseは音楽制作ツールだと言いましたが、CubaseやLogicなどの一般的なDAWと比べると全然様子が違う。ピアノロールも五線譜もないし、音符マークも出てこないし、そもそも画面が縦スクロールだし、一見すると「なんじゃこりゃ?」なツールではあります。いわゆる「トラッカー」と呼ばれるタイプのシーケンサーで(高校野球の女子マネージャーが読むアレは関係ないです)、文字データで音符を再現するのが特徴といえます。
長くなるので、さらに詳しくは折りたたみ。
■超簡単に言うとRenoiseの表記法ってこんなん。
たとえば、一般的なDAWで「ソレシbレソレシbレ…」は、次のように表示されます。
![]()
これをRenoiseで表すと次のようになります。

色々な文字が並んでいますが、一番左端(00, 01, 02…)はただの行番号。その隣の文字だけに着目すると縦方向に「GDA#D」が繰り返されているのがわかりますか?これがまさに「ソレシbレ」の部分。つまり、Renoiseでは一般的なDAWとは異なり、マウスで音符をぽちぽちするかわりにこのような文字を入力していくわけですね(ただしMIDIキーボードにも対応しているので、ホントに全部を手書きする必要はありません)。
極端な話、この「縦方向に音符を入れていく」ことさえ分かってしまえば、覚えることはほとんどありません。「ボリュームを下げる」「連符を使う」「音色を逆再生させる」などといったテクニックは色々ありますが、同様に文字で入力するだけですし、それらは必要な時に記述すればよいだけ。暗記しておく必要はありません。
■Renoiseで本当に効率よく作れるの?
ここまで読んで「Renoiseわかりにくい」と思った方、ごもっともです。確かに慣れは必要ですし、先に言っておくと「生録したギターをトラックに貼り付けて」みたいな用途には向きません。でも、テクノやチップチューン制作などのように「音符が規則正しく16分音符刻みで並ぶ」「ある音符からこの音符までベロシティを一定にする」みたいな機械的な打ち込みをするなら、Renoiseの方が確実に効率的かつ正確です。
音楽を作っている方は、今一度普段の作業を思い出してみてください。たとえば「9小節から音符を入れたつもりが、選択位置が微妙にズレていて 9:01:023 から入っていた」、「16分音符を8分音符に伸ばしたくて音符をドラッグしているのに中途半端な長さになる」、「意図しない場所が選択状態になっていて誤ったトラックに音符が入力された」みたいな、細かなイライラってありません?間違えるたびにマウスを行ったり来たり、小さなウィンドウを開いたり閉じたり、なんてやってるうちに音楽作る意欲もなくなっちゃいます(当社比)。
つまり、一般的なDAWって(おそらく)生録基準であるがゆえに程よく曖昧なデータ入力を許容しているんだけど、この分解能の高さがテクノには逆に邪魔になりかねないし、高機能であるがゆえに色んなプラグインや表示モードが用意されているとも言えるけど、一方で制作と直接関係ない部分での細かな手間が多いともいえる。Renoiseはその点確かに見かけは取っ付きづらいけど、1画面の中ですべてが完結しているし、奥深くに隠れた機能やメニューを辿っていく必要もありません。最初の取っ掛かりさえ掴めてしまえば非常に使いやすいツールといえます。
■Renoiseを使ってみたい!
こちらの公式サイトから無料でダウンロードできます。
http://www.renoise.com/
無料のままでは音楽データのWAVEファイルでのエクスポートができないなど、一部の機能制限はありますが、曲作りは問題なく楽しむことが可能です。RenoiseはVST/AUプラグインにも対応していますので、お手持ちの音源もほとんどそのまま使うことができます。是非色々試してみてください。で、有料版もたった58ユーロですから、気に入った方は是非購入してあげてください。
なんでこんなに熱っぽく語るのかというと、別にRenoiseの回し者ではなく(笑)、これだけ良いツールがこれだけ良心的な価格で提供されているのに、一般にあまり知られていないことを残念に思うからです。もっと評価されていいと思うんだ、これ。
というわけで、興味のある方は触ってみてくださいね。


2 件のコメント
このゼルダの制作過程が見てみたいです。!
■ねぶかどさん
コメントありがとうございます。m(..)m
制作時間も2時間くらいですし、
やっていること自体は大したことではないのですが、
その過程をご説明するとなると
画像やテキストなどの用意がかなり大変なので、
少なくとも直近では難しいですね。
ごめんなさい(;´д`)
ただ、非常に分かりやすい日本語マニュアルを
有志の方が書いてくださっていますので、
もしご興味がおありでしたらご一読をおすすめいたします。
http://reg.s63.xrea.com/tutorial-latest/index.htm