今日はゲーム音楽紹介ネタ。読み返したらしばらくやってなかったんだねえ。
で、今日のネタは「ロストオデッセイ」だ。
ロストオデッセイは2007年12月にXBOX360で発売されたRPGです。(上の映像はトレイラーです)製作総指揮はFFシリーズの生みの親、坂口博信さん。キャラクターデザインはスラムダンクの井上雄彦さん、ゲーム中挿入小説は重松清さん。そして音楽はこれまたFFシリーズの、我らが植松伸夫さん。個人的な植松さんへの思い入れを語れば超長いんですけど、植松さんは僕が作曲の真似事をやるようになった切っ掛けとなった人。氏のFF6における名曲「仲間を求めて」に出合わなければ、今頃こんなサイト作ってなかったでしょうね。植松さんは僕の原点であり、最も尊敬している作曲家さんです。
まぁ、それはさておきロストオデッセイなんですけど・・・じつは僕、まだクリアしていないんです。それどころか最近買ったばかりで、まだ30分しか遊んでないんですけど、じゃあなんで取り上げたかと言うとだな、ニコニコ動画で何の気なしにロストオデッセイの動画を見てたらものすっっっごい衝撃を受けてしまった曲があったからなんですね。「亡魂咆哮」という曲、なのですが。
※!!警告!!※
ロストオデッセイの最終ボス戦の音楽です!まだ聞きたくない人は再生しないように!ネタバレ映像付きなので、見たくない人は画面下だけを見るように!
♪亡魂咆哮 / 植松伸夫
・・・どうですかこれ。僕はホントこれ、大変な衝撃を受けました。音楽聴いてここまでの衝撃受けたの、ホント10年ぶりくらいかもしれない。曲の後半の展開がもう・・・圧巻ですよ。聴いてて震えたもの。
正直言うと、こんなこと僕なんかが言うのも畏れ多いんだけど、完成度的には凄い曲だとは思わないんです。コーラスが曲から浮いてる感じがしなくもないし、太鼓が調和してないような気もするし、掛け声は別に無くても良かったんじゃないかなーとも思うし、
歌詞の表現なんかも完璧だとは思わないし、とか、「あれ?」と思ったところもそれなりにある。でもね、この曲は完成度がどうこう、という次元じゃない。歌詞にも曲にも、文字通り鬼気迫るような迫力を感じたのですよね。感情剥き出しで迫られているような感覚があって、ホント、気圧されたという表現がぴったりで。
それと同時に、「上手に作る=良い音楽」に傾倒していた自分の価値観に気づいて、「あ、これはものすっごくヤバいな・・・」と思った。
どうしても、音楽なんかを作っていると「ここのピアノの打ち込みをもっとリアルにしよう」とか、そういうディテールに走りがちになったりします。もちろん細部に拘るのは悪いことじゃない。悪くはないんだけれど、じゃあ拘りで何を表現したいのか?が置き去りになってはいないか。技術が凄いですよ凄くないですよというのは結局のところただのパワーゲームにしか過ぎないのであって、友達に「凄いね」と言ってもらうことはできるけど、技術の凄い凄くないで友達に感動の涙を流させることはできない。凄いねと言われたら創作屋としては負けだと思う。
表現したいことよりも技術が先行するという点では、結構最近みんなそんな病気にかかってるんじゃないか、とも感じます。韓国産のMMORPGとか、今そんな状況じゃないかなぁと思う。「亡魂咆哮」という革新的な曲が坂口さんと植松さんという、ある意味古株の方々から出てきたということを、若い世代の僕らは実は結構恥じるべきなんじゃないかなぁ。
まぁ、創作活動における「表現したいこと」なんて、そんな簡単に見えるわけはないんです。言葉にできるようなことならば単に喋れば良いのだし、創作ならではの表現となると自己の無意識下に潜む何かを掬い上げるような抽象的で途方もない探求からは逃れられない訳で。しかしそれでも何か伝えたいことを、あるいは自分自身というものを作品にしっかり昇華させてこそ真の創作活動なんだよなぁ・・・なんて、珍しく猛省したりもしたのでした。
「亡魂咆哮」、出合えて良かったです。自分の中では一生モノの曲になるだろうな。


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